経済学部一の人気者が同じ学部の大人しい女の子に一目惚れした理由│Quiet Strength×Soft Strength
「…え?」

 そう言ったら宮城は引き攣った。良い意味でも悪い意味でも人垂らしで、あっちこっちに女性の知り合いがいる宮城なら何か知ってるかもと思って聞いただけなんだけど。あれ?

「…知ってるけど近寄らない方が良いぞ」

「は?」

「マジで危険だから。止めておけ」

「え? あ、ちょっと?」

 宮城はあの後、経営企画部の知り合いに探りを入れた。そうしたら「絶っ対に近寄らないで。何かやったら経営企画部も役員も黙ってないよ」と、いきなり言われたのである。宮城の甘えや営業トークに、まぁ、仕方ないかと付き合っていた経営企画部のお姉さんは、本当に愛でるべき対象を見付けてあっさり牙を剥いた。元々頭の回転も速く優秀な彼女に男に媚びるという思考はない。司を見て宮城のいい加減さが際立ってしまったという原因もあったけれど、とにかく滅茶苦茶怖いメンチを初手で切られた。そんな洒落にならない怖い思いをしたので、優男はもう絶対に近寄らないと決めたのだ。関わりたくもない。そこからも脱走。

「…あいつ、どうしたんだ?」

「さあ…」

 と、呟いた二人組は顔を見合わせた。
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