経済学部一の人気者が同じ学部の大人しい女の子に一目惚れした理由│Quiet Strength×Soft Strength
 けれど司はそれを口にしなかった。やっぱり彼は想像もしないくらいに強かった。恋と将来を天秤に載せることもしない。そんな目先だけではない理由を理路整然と口にする。

「経済学部にいればさ。教授もいるし、先輩達の進路でもっと具体的に将来の選択肢が見える訳。証券アナリストしか見えてなかった俺は、そこで財務とかIRの可能性も知った。そもそも分析が好きな訳であってアナリストに執着している訳でもないから今はそっちも視野に入れていることは教授も知ってる。疑うなら教授に確認して貰っても構わないよ。お生憎様」

 その言葉に舞の口から、ひっ、と小さな悲鳴が漏れた。こいつマジだ。

「だから俺のやりたい職種で募集してれば綾ちゃんと同じ会社に応募することも信念曲げずにできる訳。で、綾ちゃん?」

 にこにこ。と、舞に対するものとは違う笑みを浮かべて司は言った。

「どこの会社狙ってるのか教えて」
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