経済学部一の人気者が同じ学部の大人しい女の子に一目惚れした理由│Quiet Strength×Soft Strength
「上野がやりたいことやってるだけなんだから、嫌じゃなければ有難く受け入れなよ。今までそれすらずーーーっと我慢してたんだろうしさ」

「…ええ……と、あたしは? どうしよう。何か…」

「わーいって喜べば良いんじゃない?」

「え? ……でも、それだけじゃ…」

 それはそうなんだけど、それで良いのかな…。と、戸惑う綾音を見ながら、舞はため息を一つつく。

 いや、あのねぇ。あいつも根底は同じだよ? わーいって燥いでいるだけだよ? 見返りなんて求めてないし、寧ろそれをさせて貰えることに幸せいっぱいだよ? と、言いたい気持ちをぐっと堪えた。自分にはお馬鹿に見えている一面を勝手に綾音に見せる訳にはいかない。どうせ信じないだろうしね。それに綾音の気持ちも分かる。

「うーん…。そうは言ってもねー。上野よりもうちらが優勢で、して上げられる事かー」

 下世話だけれど、もう女を出していくことしか思い付かない。それを綾音に期待するのは無理だし必要も無い。一頻り悩んで舞は頷いた。

「無いね」

「……やっぱり、そうだよね……」
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