Automatic Love
手元にはどうやら食べ終わったらしい、定食セットの皿が乗ったトレイを抱えている。
「ちょっとぉ!蒲田ぁ、気をつけてよね!」
なになに、と傍に同席していた友人達が割って入る。
彼女、近江さんは私を顎で指し示した。
「彼女がぶつかって来たの」
馬鹿にした表情で私を睨み据えた彼女に、私は伏し目がちに視線を足元に下げる。
「また“地味っ子蒲田”?あんた、周りよく見て歩きなよ?」
普段から私のことを合言葉のようにしてそう呼んでいるらしい彼女達、広報部の女子社員。
当然ながら、その呼び名が彼女達の口から出ると、直後、大笑いする声が響く。
「“地味っ子蒲田”!その名前ウケるぅ」
ひと通り笑い合う彼らの笑い声が、その場に響く。
行こ、と間もなく彼女達3人はそそくさとその場を後にした。
バカにされること。地味だ、とけなされること。
そんな日常には、入社してからというもの、とっくの昔に慣れてしまっていた私。
確かに地味かもしれない、と自覚はあるが、決して身なりやメイクを手抜きしたりはしていない。
髪形は後頭部で簡単にまとめてはいるが、ファンデもアイラインも綺麗に出来ているし、軽くアイシャドウもはたいて、パウダーもはたいて、メイクそのものは手抜きもしていない。
ただ「地味」と呼ばれることに心当たりがあるか、と問われると、相手と目を合わせることが苦手だということ。
就職活動でも、何人もの相手に口を酸っぱくして言われたものだ。
―――蒲田、お前、相手の目を見て喋れと何度言えば分かるんだ。
―――話しする時は相手の目を見なきゃ、ダメだよ?
「ちょっとぉ!蒲田ぁ、気をつけてよね!」
なになに、と傍に同席していた友人達が割って入る。
彼女、近江さんは私を顎で指し示した。
「彼女がぶつかって来たの」
馬鹿にした表情で私を睨み据えた彼女に、私は伏し目がちに視線を足元に下げる。
「また“地味っ子蒲田”?あんた、周りよく見て歩きなよ?」
普段から私のことを合言葉のようにしてそう呼んでいるらしい彼女達、広報部の女子社員。
当然ながら、その呼び名が彼女達の口から出ると、直後、大笑いする声が響く。
「“地味っ子蒲田”!その名前ウケるぅ」
ひと通り笑い合う彼らの笑い声が、その場に響く。
行こ、と間もなく彼女達3人はそそくさとその場を後にした。
バカにされること。地味だ、とけなされること。
そんな日常には、入社してからというもの、とっくの昔に慣れてしまっていた私。
確かに地味かもしれない、と自覚はあるが、決して身なりやメイクを手抜きしたりはしていない。
髪形は後頭部で簡単にまとめてはいるが、ファンデもアイラインも綺麗に出来ているし、軽くアイシャドウもはたいて、パウダーもはたいて、メイクそのものは手抜きもしていない。
ただ「地味」と呼ばれることに心当たりがあるか、と問われると、相手と目を合わせることが苦手だということ。
就職活動でも、何人もの相手に口を酸っぱくして言われたものだ。
―――蒲田、お前、相手の目を見て喋れと何度言えば分かるんだ。
―――話しする時は相手の目を見なきゃ、ダメだよ?