苦くて甘い恋のゆくえ~無機質な堅物上司がメンターですが、本音なんて言えません~

「凄いな。芦原は全体の五位だったよ」
「えっ、えぇっ!?」

 その言葉が信じられず、両手で口元を塞ぐ。

「う……そ。ですよね?」
「本当だ。ただ、企画規模と対象者が限定的になってしまい、営業展開しづらいことが懸念されたようだ。だが、初めてにしてはとても良くできたと思う」

 まさかの結果に自分でも驚いた。採用されなかったとしても、上位に入るということはとても自信に繋がる。課長から褒められている状況に心は浮き立ち、アルコールも入ってないのに体中がふわふわして、のぼせてしまいそうだった。

 もちろん結果はとてもありがたいけれど、何よりも課長が喜んでいる様子が伝わり、こちらまで嬉しくなる。そして同時に、ホッとして力が緩んでいく。

「良かったぁ……」

 テーブルに寄り掛かり、両手で顔を塞いだ。

「どうした? もっと大喜びするかと思ったが」

「ずっと心配だったんです。転職して、こうして商品企画課で雇ってもらえて。何とか必死について行くのが精一杯で。課長からは準備不足のように思われたり、肝心なところで詰めが甘いと言われたり。抜けてるとこばかり見られているような気がして」

「あぁ、そうだな。まだまだ経験を積まないとダメだ」

 課長からの鋭い一言で、不意に顔を上げる。

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