苦くて甘い恋のゆくえ~無機質な堅物上司がメンターですが、本音なんて言えません~

「週末しか開いてない、カフェレストランだ。疲れている時は、ここの食事で充電している」

 充電という言葉に、機械のようにプラグで繋ぎ、補給している課長の姿が浮かんできた。思わず吹き出しそうになる。口元に手を当て、立ち止まっている私に課長が尋ねてきた。

「だから期待するなって言っただろ」
「いえ。充電って言う表現が面白くて……。私、こういう雰囲気のお店、とても好きです」

 席へと案内され、窓際の二人席に向かい合わせで座ると、テーブルに置かれたメニュー表を眺めた。

「今夜は和風チキンソテーと、魚のグリルか。どっちがいい?」
「う~ん……どっちも美味しそうで……。チキン、でも魚も捨てがたいし……」

 すると課長が急に片手で頭を押さえ、俯き加減で肩を小刻みに揺らした。

「あはは。いいよ。両方頼もう。残った方を俺がもらう」

 店員を呼び、オーダーを通した。まだ楽しそうに笑い声を上げている課長の姿に、こちらは恥ずかしくなる。どうしても食い意地だけは譲れない。

「私、昔からよく父に食いしん坊だって言われてました。お土産をもらうと、率先して開けてたんです。特に、HINOコフレのジュエルクッキーだった時は、本当に嬉しくて。綺麗な順に並べたり、食べてしまうのがもったいなくて」

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