苦くて甘い恋のゆくえ~無機質な堅物上司がメンターですが、本音なんて言えません~

SCENE2 メンターという存在


 エレベーター内で課長とバッティングして、気まずい空気を感じた月曜日の朝。ミーティング時間が近付き、社員はそれぞれ所属している場所に集合し始めた。

 企画開発本部が置かれたフロアーには、それぞれの課ごとにパーテーションで仕切られ、私の在籍している商品企画課を始め、パッケージデザイン課、広報課、デジタル制作課などに別れている。

 商品企画課はマーケティング部門も兼ねた商品の企画立案をする部門だ。A、B、Cの三チームで構成されており、私はCチームに所属している。
 普段の仕事は、市場調査や消費者のニーズを探ったり、定番商品や新規商品の企画を立てたりと忙しい。

 そして、それを取りまとめているのが藤生課長だ。
 販売戦略や、それぞれの部門担当者との打ち合わせを行い、スムーズに進行する役割を担っている。同時に企画や開発の業務も積極的に関わっている。正式には統括課長というポジションだ。

 チームの内訳は、リーダーの西尾(にしお)さん、若松(わかまつ)さん、佐伯(さえき)さんの男性三名と、私と志田(しだ)さんの女性二名。その他チームも、おおよそ五名前後の人数だ。


 朝のミーティングを前に、Cチームはリーダー以外の全員が着席した。リーダーの西尾さんは先週から体調を崩しており、現在は休みを取っている。

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