追想と翼望(ついそうとよくぼう)君がいるから僕の時間が動き出す
死んだも同然だった姫の心には、旭との約束だけが支えとなる。命を全うするが、その先の後世に旭と出会い一緒になることを夢見ていた。
とうとう姫は側室になるための儀式のような婚礼を迎えた。そして初夜は歯を食いしばり、辛い時間は、直ぐに過ぎると涙をこらえて抱かれた。
姫にとっては誰もが羨むほどの寵愛ぶりだが、正室や他の側室のいじめにあうことになり、さらに辛い日々が続いた。
武内と姫の歳の差は、実の娘よりも若いのだった。姫のその美しさは、歳を重ねるほどに磨きがかかるのだ。そして当主は、内に秘めた憂いのある姫に心奪われていた。
日本の領土の3割に近い国を収める当主だ。側室になれる名誉は、女として誰もが手にしたいものだ。
それなのに、姫自体は、寵愛を受けようとも何も望まないのだから、欲のない女子は初めてで、より愛情が深まるのだった。
そして十五になった姫は懐妊した。武内は喜び、姫の元へ何度も足を運んだ。だが、この事はより姫を苦しめることになる。
正室が姫を流産させようと毒をもったが、乳母が気づき失敗に終わった。その後、諦め切れない正室は事故装い池に落とした。もう少しで命を奪われるところだった。
何とか命は取り止めたが早産をした。だが、早産といっても臨月が間近だったので、子は小さいながらも命をつないだ。
武内にとって姫との間に息子が生まれた喜びもひとしおで、これまでにない程に歓喜に湧いたのだ。
とうとう姫は側室になるための儀式のような婚礼を迎えた。そして初夜は歯を食いしばり、辛い時間は、直ぐに過ぎると涙をこらえて抱かれた。
姫にとっては誰もが羨むほどの寵愛ぶりだが、正室や他の側室のいじめにあうことになり、さらに辛い日々が続いた。
武内と姫の歳の差は、実の娘よりも若いのだった。姫のその美しさは、歳を重ねるほどに磨きがかかるのだ。そして当主は、内に秘めた憂いのある姫に心奪われていた。
日本の領土の3割に近い国を収める当主だ。側室になれる名誉は、女として誰もが手にしたいものだ。
それなのに、姫自体は、寵愛を受けようとも何も望まないのだから、欲のない女子は初めてで、より愛情が深まるのだった。
そして十五になった姫は懐妊した。武内は喜び、姫の元へ何度も足を運んだ。だが、この事はより姫を苦しめることになる。
正室が姫を流産させようと毒をもったが、乳母が気づき失敗に終わった。その後、諦め切れない正室は事故装い池に落とした。もう少しで命を奪われるところだった。
何とか命は取り止めたが早産をした。だが、早産といっても臨月が間近だったので、子は小さいながらも命をつないだ。
武内にとって姫との間に息子が生まれた喜びもひとしおで、これまでにない程に歓喜に湧いたのだ。