恋色ノート
……正直、他の人ならよかったかもしれないけど。
よりにもよって人気者のクラスメイトとか不運が重なりすぎてる。
「ってことは、僚いま面接中?隣のおばさんにたくさん果物もらったから花恋ちゃんにおすそ分けしようと思って」
「えっさくらんぼ!わたし、さくらんぼ好きなんです〜!ありがとうございます〜!」
「私ももらったものなんだけどね。あんまりここで喋っててもあれだし、冷蔵庫に入れとくね」
袋に入ったさくらんぼを見て興奮気味のわたしを微笑ましそうに見つめた玲さんは、お店の冷蔵庫に袋を入れておいてくれた。
わたしがシフト入ってないときは玲さんも働いてる時があったりするから、ここの勝手はわかってる。
ちょうど面接も終わったみたいで事務所からふたりが出て来たタイミングで玲さんが僚くんに声をかけた。
その時の僚くんの顔はやっぱり優しくて、夫婦って素敵だなぁっていつも思う。お父さんとお母さんもずっとこんな感じだったのかなあって考えたりする。