くわばらくわばら! 私のバディは優しくない

◻︎


蒼麻は車から下りて、私のことを待っていた。

私に気づくと、頭を下げる。


「お疲れ様です」


蒼麻のほうも急いで大学から帰ってきたのだろう。

ロンTとカーゴパンツという、極めてカジュアルな格好をしている。


『どうぞ』と後部座席のドアを開け、私がきちんと乗ったのを確認してから閉める。

そうして、次に自分が運転席に乗り込む。


彼氏という存在からはほど遠い、きっちりとした立ち振る舞い。

彼氏だなんてとんでもない話だ。


機嫌の悪い私は、さっきからひと言も喋っていない。

蒼麻はそのことに気づいているのか、いないのか……


車はスムーズに発信した。

大学入学の直前に免許を取ったから、運転歴はまだ3カ月のはず。

初心者マークだって付けている。

それなのに上手いから、いちいち嫌になる。

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