くわばらくわばら! 私のバディは優しくない

◻︎


──手早く身支度を整えましょう。


蒼麻は簡単に言ってのけてくれたものの、これがなかなかにツラい。

最近、外の気温は暑いくらいになってきたけれど、それでも!


自宅に戻った私は、荷物を置き、制服から白衣に着替える。

そうして、裏庭に向かう。

そこはうっそうとした山に面していて、その山から湧き出る水が、滝のようになって落ちてくる一画がある。


(ああ、ヤダヤダ……)


魔に魅入られないために、退魔に行く前の滝行が義務付けられている。

お風呂場の温水シャワーではダメなのだという。

この清らかな滝に打たれてこそ、身が清められるのだと。


『ええい!』と跳び入った。


「きゃああ! 冷たい! 寒い‼︎」


足をバタバタさせて、何とか我慢しようとしたものの、堪らず10秒で逃げ出した。

全身から水がボタボタと滴り落ちる。


(うん、これだけ濡れたんだから、邪気だって流れ切ったはず!)


だいたい、女の子は身体を冷やしてはいけないっていうのに、私はよくがんばったと思う。

< 5 / 13 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop