くわばらくわばら! 私のバディは優しくない
裏庭の隅に設けられた更衣室に駆け込んだ。
バスタオルで身体を拭き、乾いた白衣と赤い袴に着替える。
更衣室から出ると、今度は蒼麻が滝に打たれようとしているところだった。
蒼麻は毎回こうやって時間を調整してくれる。
これに関しては、めちゃくちゃ感謝だ。
水に濡れて、白衣がぴったり身体に張りついている姿を見られるのはどうにも恥ずかし過ぎるから。
蒼麻のほうは、私のことなんて、どんなあられのない姿であっても、見たところで別にどうということもないのだろうけれど。
それでも、見られたくないから助かる。
滝行と着替えが済み、あとは必要なものを持って出発するだけになる。
まずは鉾先鈴。
鍔の部分に鈴が8個付いている短剣だ。
剣といっても形だけで、実際には全然切れないのだけれど。
柄には5色の『緒』と呼ばれる長い布が付いている。
私はその緒をたすき掛けしてキュッと縛り、鉾先鈴を脇にぴったりと固定する。
バチあたりかもしれないが、動きやすさを重視すると、こうやって運ぶのが最適なのだ。