浮気調査を依頼した敏腕弁護士が、傷心の私を溺愛して離してくれません
いつも通り整ったスーツ姿。

静かな表情。その冷静さが、逆に怖かった。

「調査結果をご報告します」

低い声が響く。私は膝の上で手を握りしめた。

「……はい」

日向先生は一枚の写真をテーブルへ置いた。

その瞬間、息が止まる。

ホテル街。隼太が、誰かの肩を抱いている。

「っ……」

頭が真っ白になった。

でも、本当に苦しかったのはその次だった。

隼太の隣にいた女性。

長い巻き髪。見慣れた横顔。

「……加絵?」

声が震える。嘘だと思いたかった。

親友だった。一番近くにいた人だった。

なのに。

「調査の結果、お二人は継続的に接触しています」

日向先生の声は淡々としていた。

感情を挟まない。

でも、その静けさが逆に現実を突きつけてくる。

私は写真から目を離せなかった。

加絵が笑っている。隼太も、楽しそうに。
< 11 / 60 >

この作品をシェア

pagetop