浮気調査を依頼した敏腕弁護士が、傷心の私を溺愛して離してくれません
けれど、その言葉には妙に強い圧がある。

「あなたを傷つける男ですから」

胸が小さく跳ねる。

私は視線を落とした。

こんなふうに“守られる”ことに慣れていなかった。

隼太と付き合っていた時も、私はどちらかと言えば支える側だったから。

日向先生は淡々と続ける。

「会うなら私も同行します」

「え……?」

「感情的なやり取りになる可能性があります。冷静に話せる状況を作った方がいい」

仕事として言っているだけ。

そう分かっているのに、胸の奥が少し熱くなる。

結局、待ち合わせは隼太の指定したカフェになった。

店へ入ると、隼太はすでに席に座っていた。

私の姿を見た瞬間、安心したように立ち上がる。

「桃子」

けれど次の瞬間、隼太の表情が固まった。

私の後ろから現れた日向先生を見たからだ。

「……え? 誰?」
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