浮気調査を依頼した敏腕弁護士が、傷心の私を溺愛して離してくれません
そんな私を、“重い”の一言で片付けるんだ。

胸の奥がじわじわ痛む。

隼太は慌てたように続ける。

「俺、加絵から誘われたんだよ。ほら、あいつ男を誘うの上手いだろ」

最低だった。

加絵のせいにして、自分は悪くないみたいに言う。

「な、出来心だって」

その時だった。

「では」

静かな声が、隼太の言葉を止めた。

日向先生だった。

淡々とした表情のまま、隼太を見る。

「定期的に彼女と会っていたのはどうしてですか?」

隼太の顔が引きつる。

「それは……」

「出来心で何度も接触するのは、おかしくありませんか?」

逃げ道を塞ぐような言い方だった。

冷静なのに鋭い。

隼太は明らかに焦り始める。

「いや、だから……その、流れで」

「ホテルへの出入りも複数回確認されています」

「っ……」

隼太が言葉に詰まる。私は俯いた。

こんな会話、聞きたくなかった。
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