浮気調査を依頼した敏腕弁護士が、傷心の私を溺愛して離してくれません

第4章 静かなプロポーズ

休日の昼下がりだった。

私は敬さんのマンションで遅めの昼食を作っていた。

キッチンへ立つ私を、敬さんがソファから静かに見ている。

「そんなに見ないでください……」

照れながら言うと、敬さんはコーヒーカップを口元へ運びながら淡々と返した。

「見たいので」

その言い方がずるい。

付き合うようになってからも、敬さんは相変わらず静かだった。

でも時折こうして、心臓を乱すような言葉を平然と言う。

私は誤魔化すように笑い、テーブルへ皿を並べた。

その時だった。

インターホンが鳴る。

「……誰でしょう」

私が玄関へ向かおうとすると、敬さんが先に立ち上がった。

「俺が出ます」

低い声。

その表情が少しだけ鋭くなる。

玄関の扉が開いた瞬間、私は息を呑んだ。

「……隼太」

そこに立っていたのは、元彼だった。
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