好きです、先輩。別れてください 〜番外編〜

俯き気味に歩いていたら桜庭さんより先に、俺が気づいた。




「絆菜っ…」


「……なんで先輩がここに」


「そいつに呼ばれたんだよ」


「猫葉くん、なんで……?」




そんな2人してこっちみないでよ。わかるでしょ、なんで先輩を呼んだかくらい。


俺は、桜庭さんの質問をスルーして先輩と目を合わせる。


俺はね、なんだかんだで先輩のこと信用してんの。桜庭さんを幸せにしてくれるだろうって。




「そんな怖い顔しなくても、ちょっとマ○ク寄ったくらいですよ」


「彼氏持ちと行かないだろ、普通」


「話聞いただけです。だから、先輩のせい」


「っ」




桜庭さんは、よく状況を理解できていないのか、俺と先輩を交互に見てる。


先輩は悔しそうな顔。俺は、どんな顔してんだろ。




「でもまあ、貸し1、これで返したことにしてもらっていいですよ」


「あのときのやつ……」


「なんで、嫉妬して怒んないでくださないね?」




ほら、桜庭さん。嫉妬した先輩見たかったんでしょ。


隠そうとしてるけど、絶対に今、嫉妬してるしよかったじゃん。


桜庭さんのためだけに、こんなに息切らせて走ってきてくれたんだから。
< 18 / 20 >

この作品をシェア

pagetop