好きです、先輩。別れてください 〜番外編〜
俯き気味に歩いていたら桜庭さんより先に、俺が気づいた。
「絆菜っ…」
「……なんで先輩がここに」
「そいつに呼ばれたんだよ」
「猫葉くん、なんで……?」
そんな2人してこっちみないでよ。わかるでしょ、なんで先輩を呼んだかくらい。
俺は、桜庭さんの質問をスルーして先輩と目を合わせる。
俺はね、なんだかんだで先輩のこと信用してんの。桜庭さんを幸せにしてくれるだろうって。
「そんな怖い顔しなくても、ちょっとマ○ク寄ったくらいですよ」
「彼氏持ちと行かないだろ、普通」
「話聞いただけです。だから、先輩のせい」
「っ」
桜庭さんは、よく状況を理解できていないのか、俺と先輩を交互に見てる。
先輩は悔しそうな顔。俺は、どんな顔してんだろ。
「でもまあ、貸し1、これで返したことにしてもらっていいですよ」
「あのときのやつ……」
「なんで、嫉妬して怒んないでくださないね?」
ほら、桜庭さん。嫉妬した先輩見たかったんでしょ。
隠そうとしてるけど、絶対に今、嫉妬してるしよかったじゃん。
桜庭さんのためだけに、こんなに息切らせて走ってきてくれたんだから。