激情に目覚めた冷徹外科医は契約妻を蕩けるほどの愛で搦めとる
「有津さん、お疲れさまです」
「……っ、か、皆藤さん……」
スーツ姿に、営業でいつも持っているバッグを手にした皆藤さんが目の前にいる。
その柔らかな笑みが、今はとてつもなく怖い。
彼はさらに口角を上げて、笑顔を貼りつけたまま、自分のスマートフォンの画面をこちらに向ける。
「え……っ」
その画面には、私が利用しているSNSアプリの個別メッセージ画面が表示されていた。さらに、見覚えのあるアカウント画像に背筋が凍る。
私のアイコン――!。
「……どうして」
そのアカウントが私だとなぜ気づいたの……? もちろん本名を出したり、ほかにも身バレするような内容は避けていたはずなのに。
すると、皆藤さんはスマートフォンをくるっと回して画面を見ながら話しだす。
「住んでいる地域だけじゃなく、有津さんだって特定できるような投稿もあったよ。まあ、僕だから気づけただけかもしれないけど」
皆藤さんだから……って、いったい私の情報をどこまで知っているの。
恐怖に手が震える。
スマートフォンを落とさぬように、抱きしめるように両手で握った。
次の瞬間、彼の視線が私のスマートフォンに向けられる。
「有津さん、個人の連絡先をなかなか教えてくれないからSNSを探しちゃった。結構時間がかかって大変だったんだよ?」
膨大なアカウントから特定の人を割りだすなんて、大変なんてものじゃない。
その執念に戦慄する。
「このアカウントは僕だって今わかっただろうし、もう直の連絡先を教えてくれてもいいんじゃないかな?」
皆藤さんの目は本気だ。ジョークで言っているんじゃない。
「そ、そういうのやめてください、困ります!」
震える声で抗議し、「失礼します!」と続けて走りだす。
もちろん全力疾走だ。気持ちだけが前のめりになって、足がもつれそうになる。でも、かろうじて転ばずにすんで、皆藤さんから離れられた。
追いかけてこなくてほっとする反面、彼のそうしない余裕感が逆に怖くもある。
「なに、もう……なんなの」
心臓がバクバクいっている。尋常じゃない音と速さだ。
私は泣きだしたい気持ちで、自宅に駆け込んだ。
「……っ、か、皆藤さん……」
スーツ姿に、営業でいつも持っているバッグを手にした皆藤さんが目の前にいる。
その柔らかな笑みが、今はとてつもなく怖い。
彼はさらに口角を上げて、笑顔を貼りつけたまま、自分のスマートフォンの画面をこちらに向ける。
「え……っ」
その画面には、私が利用しているSNSアプリの個別メッセージ画面が表示されていた。さらに、見覚えのあるアカウント画像に背筋が凍る。
私のアイコン――!。
「……どうして」
そのアカウントが私だとなぜ気づいたの……? もちろん本名を出したり、ほかにも身バレするような内容は避けていたはずなのに。
すると、皆藤さんはスマートフォンをくるっと回して画面を見ながら話しだす。
「住んでいる地域だけじゃなく、有津さんだって特定できるような投稿もあったよ。まあ、僕だから気づけただけかもしれないけど」
皆藤さんだから……って、いったい私の情報をどこまで知っているの。
恐怖に手が震える。
スマートフォンを落とさぬように、抱きしめるように両手で握った。
次の瞬間、彼の視線が私のスマートフォンに向けられる。
「有津さん、個人の連絡先をなかなか教えてくれないからSNSを探しちゃった。結構時間がかかって大変だったんだよ?」
膨大なアカウントから特定の人を割りだすなんて、大変なんてものじゃない。
その執念に戦慄する。
「このアカウントは僕だって今わかっただろうし、もう直の連絡先を教えてくれてもいいんじゃないかな?」
皆藤さんの目は本気だ。ジョークで言っているんじゃない。
「そ、そういうのやめてください、困ります!」
震える声で抗議し、「失礼します!」と続けて走りだす。
もちろん全力疾走だ。気持ちだけが前のめりになって、足がもつれそうになる。でも、かろうじて転ばずにすんで、皆藤さんから離れられた。
追いかけてこなくてほっとする反面、彼のそうしない余裕感が逆に怖くもある。
「なに、もう……なんなの」
心臓がバクバクいっている。尋常じゃない音と速さだ。
私は泣きだしたい気持ちで、自宅に駆け込んだ。