同じ家なのに君は遠い
第8章

同じ家で恋人になる

遥斗に告白された日。

雪村天音は、ほとんど何も覚えていなかった。

『俺、お前のこと、たぶんかなり好き』

その言葉が頭の中を何度も繰り返している。

好き。

遥斗が、自分を。

そう思うだけで心臓がうるさかった。

「……で、返事」

帰り道。

隣を歩く遥斗がぽつりと言った。

天音の肩がびくっと揺れる。

「っ……」

さっきからずっと、返事を待たれている。
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