同じ家なのに君は遠い
本当に少しだけ。

でも、天音が今まで見たどの表情より柔らかかった。

「……やば」

「え?」

「思ったより嬉しい」

その声が、少し掠れている。

天音の心臓がまた大きく跳ねた。

遥斗は数秒黙ってから、ぽつりと言う。

「じゃあ今日から、ちゃんと俺のな」

その言葉の破壊力を、遥斗はたぶん分かってない。

天音は顔を真っ赤にした。
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