同じ家なのに君は遠い
「な、なんで……」

「なんか噂になってるよ〜。めっちゃ有名だもん、雨宮先輩」

天音は視線を泳がせる。

「親戚で、その……少しだけお世話になってて」

言いながら、自分でも変な説明だと思った。

「へぇ〜」

女子たちはどこか楽しそうに笑う。

悪意はない。

でも、その話題の中心にいることが落ち着かなかった。

(なんでこんなに焦ってるんだろ)

ただ一緒に住んでいるだけなのに。

なのに、“遥斗”の名前が出るだけで変に意識してしまう。
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