同じ家なのに君は遠い
第4章

特別なんて思いたくない

最近、遥斗といる時間が増えた。

――といっても、特別なことをしているわけじゃない。

朝、同じ時間に家を出ること。

放課後、たまに一緒に帰ること。

夜、リビングで少しだけ会話すること。

それだけ。

本当に、それだけなのに。

(……前より、落ち着く)

そう思ってしまう自分がいた。

その日の夜。

天音はリビングのソファで課題をしていた。

静かな部屋。

テレビはついていない。

時計の音だけが小さく響いている。
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