DEAR.
母が戻ってきた。
「話終わったんだね」
「うん…手術、明後日の夕方からになったわよ」
「ん…そうなんだ」
玲央は少し怖そうな声を出した。
けれど、すぐやるのは当たり前だ。
現在進行形で危険な状態なのだから。
「じゃあ恋羽。先に帰って昼食の用意してるから、気を付けて帰ってきなね」
「一緒に帰るよ」
「あんた自転車でしょ」
「ああそうか」
早く病室を後にしたかった。
母は出て行った。
「じゃあ」
「え、もっと話そーよ」
「お腹空いたから帰る」
「明日は?来てくれる?」
私は振り向いて、
「気が向いたら」
とドライに返した。
好きな子いるなら、私じゃなくてその子に来てもらえばいいんじゃない。
帰宅して部屋に着いて、思った。
こういう気持ちって、そんなにあっさり終わるものなんだ…。
私は1人虚しくなった。
そして何故かポロリと涙が零れた。
初恋は終わった。
そして翌日、私は玲央の元へは行かなかった。
<恋羽、来ないの?>
メッセージが来ていたが、未読のまま放置していた。