DEAR.
Ⅱ:手術
翌朝。
今日の夕方が手術か。
さすがに行くけど。
まずは、登校だ。
誰かに気を留められるわけでもなく教室に入っていく。
これが日常茶飯事。
と思っていたら、
「髙野さん」
「へ?」
1人の女の子が私に話しかけてきた。
「玲央くん、来ないの?」
この子は玲央に想いを寄せているのは誰でも知ってる。
玲央はいつも私より早く学校に着いてるから、不思議に思ったのだろう。
「…担任が言うと思うよ」
「え?」
少しして、HRで担任が
「髙野玲央は、脳腫瘍で入院中だ。中1の間の復帰は難しそうだな」
クラスがざわついた。
私と違って人気者で目立つ人間だから。
私のことは腫れ物を触るように、何も触れてこず、1日が終わる。
着替えて、歩いて病院へ向かう。
30分かからないくらい。
母は先に手術室前に着いていた。
17時から手術らしい。
ストレッチャーの音がする。
「恋羽。安心して待ってて。俺は絶対、恋羽の横に戻ってくる」
決意の声を出してピースをしてきた。
私は何も言えなかった。
彼は何も知らない。
私の気持ちなんて。