DEAR.
Ⅲ:目が醒めて
「ん…」
声がした気がした。
あと、私の掌に僅かな動きを感じた。
「どうしたの?恋…羽」
「玲央!玲央!」
「なんでそんな喜んでるの?」
「術後4日も眠ってたから…」
「そんな眠ってたんだ」
横を軽く向いた玲央は、
「何?これ」
「クラスの人達が作った千羽鶴。すごいよね」
「これのおかげ、かな?」
玲央は笑った。
ノック音が聞こえた。
「独り言かと思ったら!玲央…!」
母は玲央に慌てて駆け寄って抱き締めた。
「母さん、心配かけてごめん」
「目が醒めて良かった、本当っに…!」
私のキャラがこうドライじゃなかったら、抱きつけたのに。
「藤村さん呼んでくる」
いつもの看護師さんを呼びに行く。
ナースステーションに行くと、藤村さんを見つける。
「どうかされました?」
「玲央が目を醒ましました」
「そうなんですね!先生呼んですぐ行きます!」
なんか色々あって、先生と藤村さんと、母は出て行った。
急な2人きり。
「目が醒めたご褒美頂戴」
「なに」
「こっち、近付いて」