DEAR.
私はベッドすれすれまで近付いた。
そしたら、引き寄せて抱き締めてきた。
「恋羽の匂い、好き」
私も玲央の匂いが好き。
そんなことが言えたなら。
「帰るからね」
「えー、怒らないでよ」
「告白するくせに、何してんの」
「それは」
不意に思い出して、気分が悪くなった。
玲央はアワアワしていた。
知らない。
私は、じゃあねも言わず帰った。
帰宅すると、テーブルに置き手紙があった。
母の字だった。
「パートを始めました。恋羽とお父さんで冷蔵庫にあるものをレンジで温めて夕食を済ませてください。か…」
パートもして、玲央の世話もしてって、大変すぎる。
紙の裏に。
お母さん、玲央のことを心配しすぎないで。玲央は絶対に大丈夫。1人じゃない。私もいる。だから無理はしないで私に任せて。
と、書いた。
翌朝。
玲央の洗濯物を用意してるであろう母の荷物を取り上げた。
「え、何?」
「お母さん、休んで」
「え?」
「パートと家事だけ」
「いやいや。そうもいかないでしょ」
「玲央の荷物くらい、私持って行くから。お母さんにまで倒れられたら困る」