DEAR.-モテるとか聞いてない!-
「じゃあまた明日」
それから1週間、同じ感じ。
勝手に玲央が話しかけて来るだけで、私は何も話さない。
「何かあったの?学校で」
「何で」
「行きにくいことがあって、ここ来てるのかなって」
「お母さんがパート始めて、負担かけないため」
そうでもなきゃ、別に他に好きな女がいる男の元に健気に通わない。
「他に理由無いの?」
「他?」
「実は俺に会いたいとかー!」
「んなわけないでしょ!」
私はつい声をあげてしまった。
「…勘違いも甚だしい。バカじゃないの」
私はそう呟いて、病室を出た。
「そりゃ、話したいに決まってるさ」
マスクなのをいいことに、泣きながら帰った。
帰宅すると、のんびりテレビを観ている母がいる。
「1週間くらい、玲央の所行きたくない」
「ん?うん、分かった」
部屋に行って泣いた。
1番近くで玲央のこと見てきたのに。
嫌いになれたらどれだけ楽なんだろうな。
スマホの着信音が鳴った。
玲央だった。
出られるわけないじゃん。
何?
他の女の子に告白するって言うから悲しいんだって、正直に伝えろって言うの?
何度も何度もかけてきた。
私は20件を超えるその玲央からの電話を、一切出なかった。