DEAR.
1週間が経って、1日20件の着信履歴は当たり前で、私はとりあえず母の負担を減らすためにまた病室通いを再開した。
「あ!恋羽」
何で喜ぶの?
全然分からない。
「会いたかったよ、恋羽」
言葉なんて交わすつもりはない。
「なんで、電話無視してたの?話したかったのに」
テキパキと取替ができるようになってきた。
「恋羽ー、またぎゅーしよ?」
さすがにカチンときた。
なんなのもう!
「うるさいうるさいうるさい!」
「へ…」
涙が出てきた。
泣きたくなんてなかったのに。
「好きな子に告白するんでしょ!その子とぎゅーなりちゅーなりすればいいじゃん!ただの同居人に何求めてんのよ!所詮養子の偽物双子のくせに!」
「え…?養子…?」
あ、やば。
口が滑った。
「養子なのはどっち…?」
「玲央」
「で、でも誕生日一緒だよね?」
「偶然」
「じゃあだったら、俺、疚しいことなく言えるよ」
「何が?」
玲央は微笑んで、ベッドから出ようとした。
小脳に腫瘍があった影響で、今は車椅子生活だ。
足元は覚束ないはずだ。
「何がしたいの」
そのまま足を下ろして、よろよろと歩いてきた。
今にも転びそうだ。
何とか私の所に来て、抱き締めてきた。
「やめ…」
「本当は、ちゃんと治ってから言いたかったけど」
思い切り抱き締めてきた。
「俺が好きなのは、恋羽だよ」
「え…」
「普通の双子だと思ってたから、何でこんな恋してんだろって思ってたけど、そういうことか」
立ってるのしんどそうだから、ベッドまで誘導する。
「恋羽は、俺のこと、好き?」
「…好き」
「素直じゃん。…でも、付き合うのは、俺がちゃんと退院できたらね」
「うん」