DEAR.
「検査、終わりましたよ」
体調を崩すと、いつもお世話になっている医師の、内藤雅代先生が引き戸をスライドして顔を出した。
顔つきは険しかった。
芳しくない結果なのだろう。
病院という圧もあってなのか、緊張しかしない。
父は雅代先生に気付くとすぐに、
「入ってもよろしいですか?」
と、心配そうな声色でそう言った。
「はい」
「私は、入れる…?」
玲央のことを陰ながら心配していた私がそう聞くと、雅代先生は
「恋羽ちゃんは、まだ中学生だから、集中治療室には入れないのよ。ごめんね」
と言われた。
中学生以下は禁制だった。
家族なのに、何で?
そんな思いもあったが、それはそれでありがたかった。
なにも、中に入りたかったわけじゃない。
もし中学生でも入れたとしても断っていただろう。
元気の無い所なんて見たくないのだ。
元気どころか、今の玲央に意識だって無いかもしれない。
このまま、私と玲央は本当の双子ではないと知られないまま、私の想いは隠したまま、別々になってしまうの?
…そんなの嫌だ。
涙を堪えて両親が出てくるのを待っていた。
「恋羽」
母の声だ。
集中治療室から出てきたようだ。
「玲央は…大丈夫なの?」
「意識戻るまで様子見ましょう…ですって。玲央が自分の意思で、手術したいって言わないとどうにもならないんだって」
「そう…」