DEAR.-モテるとか聞いてない!-

「恋羽よく眠れた?」

「うん、ぐっすり」

「俺はドキドキして寝付き悪かったよ…」

「慣れてよ」

「慣れる必要あるのは何で?」

「…同棲とかできないじゃん」

「そこまで考えてるんだ?」


私は照れてしまった。


外は明るくなっていて、晴れている。

昨日の服に着替えて帰ることにした。


「今日はリハビリ?」

「今日は、薬物療法の日」

「そうなんだ」


3月に入ってから、抗がん剤と軽い放射線治療と、リハビリを始めている。

リハビリを始めたといっても、まだ全然すたすた歩けず、車椅子生活だけど。

腕も前より力が入らないと言っていたな。

そろそろ、帽子用意してあげた方がいいかな。

抗がん剤治療で、毛髪が抜けてくる頃だと思う。

プレゼントしてあげなきゃな。


数日が経過して、春休みが終わるまで何日かになった。


「いつまで寝てるの?休みだからって、寝すぎ!」


母が部屋に入ってきた。


「え…今何時…?」

「10時!」


さすがに寝過ぎた。


「起きよ…」

「ちょっと、顔赤いわよ」


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