DEAR.

母は私の顔に触れる。


「熱あるわよ、風邪引いたんじゃない?」

「確かに…頭が重くてぼーっとする…」

「私の負担ばかり考えて、自分が無理するからよ」


母は部屋を出た。

あーあ…玲央の所行けないじゃん。


「凍らしたペットボトル2つ、脇に挟んでなさい。あと何か消化のいいもの食べて、風邪薬ね…ちょっと待ってなさい」


今まてまの私なら、この程度の風邪で薬飲むとか、んな大袈裟なって思っていた。

でも今は、長引けば玲央に会えない。

それに、大事な春休みを、ベッドの上で潰したくない!


母が戻ってきて、たまご蒸しパンを持って来た。


「これ食べられそう?」

「…うん」


サイドテーブルに風邪薬とペットボトルのお茶を置いて出て行った。


結局風邪は、2日程で治った。

いっぱい寝たから。


風邪を引いてから4日後、玲央の所に行った。

リハビリの日か、病室に玲央はいない。

リハビリテーションに向かう。

室内に入ると、玲央がボケーっと突っ立っていた。

何かに寄りかかったり掴まったりせず。

私は手助けするわけでもなく、少し離れた所で見つめていた。

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