想いはきっと痛くない
次の日も、私は保健室に登校した。また、ぼんやりと窓の外を眺める。

今日は、来ないのかな。なんて思った気ど、昨日初めてあった人が連続で来るなんてあんまりないよね。と思い直した。


すると、今日もドアがガラッと開いた。


「とー……」


と、彼の名字を言いかけて、違う!と慌てて口を閉じた。

ドア開いて確認せずに何か言うのやめよう……。


「すみません! 体育で怪我しちゃって!」


今にも泣きそうな顔の男の子が入ってきた。

転んだのか膝から血がでてるし、肘も少し。


「怪我……あ、えっと。洗った?」

「はい」


先生、今いないんだよね。えっと。

どうしよう。


「そっか、えっと……先生、今いないんだよね。呼んでこよっか?」

「あ、いえ。絆創膏、もらえたらそれで……」


絆創膏、確か引き出しにあったような。消毒は、いるのかな。
……見た目外で転んでるし、菌入ったらよくないもんね。


「えっと、消毒……しよっか」

「はい」


一年生、かな?


消毒と絆創膏、ティッシュを持って彼の手当をした。

保健委員でもない、ただの生徒だけど……余計なことしたかな。


「……よし。じゃあ、次の休み時間一応来てね。その時は、先生いると思うから」

「はい。ありがとうございます」

「じゃあ、気を付けてね」

「はい!」


何もしない、よりよかったかな。

彼は来た時とは真逆に、にっこりと笑って戻って行った。


「はぁー……」


ドアが閉められたあと、肩の力を抜くように深く息を吐いた。

一対一なら、割と話せるんだけど……はじめましては、やっぱり少し……。
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