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18 決定的な言葉

「あの……助けてくれて、ありがとう。エドワード」

 令嬢の輪に囲まれて動けなかった私を救い出してくれたのは、珍しく前髪すべてを後ろに撫で付けて凜々しくも素敵な夜会服姿のエドワードだった。

 彼は今、私の手を取りエスコートしてくれているのだけど、その目を見られなくて緊張していた。

 悪いことをしていると思って居た。だから、真っ直ぐに目を見られない。

 社交界デビューの時は、身内である兄スチュワートにエスコートして貰ったし、エドワードにエスコートしてもらうのは、これが初めてだった。

 後ろへと撫で付けられた黒髪は、いつもは前髪が下ろされて見えないはずの形の良い額が覗いていて、私は胸が痛くして、息がしづらくて……そんな訳にもいかないけど、走って逃げ出したいような、そんな気分だった。
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