令嬢ランキング、一位になってみせます!
「いいえ。どういたしまして。単純な嫌がらせだったけど、あれはなかなか抜けられないね。特に、今のリゼルには」
エドワードはこれまで避け続けていた私を責めるでもなく、さらりと軽く答えて私たちは共に会場へと入った。
華やかな夜会は、今にも始まらんとしていた。参加者であろう服務規程(ドレスコード)通りの貴族令嬢たちも、ちらほらと見掛けた。
そして、そんな中にも私の事を罠に掛けた例のご令嬢が見えたけれど、彼女は無反応のままそそくさと私の視線から逃げていた。
それだけ、自分が悪いことをしたという自覚があるということね。
けれど、ここで彼女を捕らえて責めたところで、それはそれで『品格』の点数が悪くなりそうだし、今夜はそつなく夜会を楽しむことに決めた。
きっと、どこかに試験官は居て、私たちの行動に目を光らせているだろうから。
その時にちょうど開会の声が響いて、私は間に合ったのだとホッと安心した。隣に居るエドワードを見れば、彼も優しい目つきで私を見つめていた。
驚いて明後日の方向に目を逸らした私の手を取って、彼は跪いてこう言った。