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「もし、よろしければ、僕と踊っていただけますか。フォーセット男爵令嬢」

 美しく輝く黒い目と目が合った。こんな風にエドワードにダンスを申し込まれたのなら、断れるはずもない。

「……喜んで」

 声は震えていたけれど、短い言葉だったから、エドワードにはわからないはず。出来れば、わからないで居て欲しい。

「ありがたき幸せ」

 立ち上がったエドワードは微笑んで、胸に手を当てた。

 そういえば、こんな風にエドワードと親しく話すなんて、いつ振りだろう。

 ああ……兄に彼が求婚されたと聞いてからだった。胸の中にはもやもやとした気持ちがわき上がり、さきほどまでのときめきに満ちた心の中がかげった。

 いいえ。エドワードの話を聞くと決めたのだから……これは、はっきりさせないといけない。

 二人で向かい合って礼をして踊り出せば、エドワードは私の腰に手を当てて微笑んだ。

「そろそろ、僕の話を聞いてくれ。リゼル」

「何をっ……」

 反射的に逃げてしまいそうになったけれど、腰に手を当てられて、片手はぎゅっと握られて取られている。

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