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 こんな体勢でダンス中は、エドワードから逃げられない。ここまで私が彼から何度も逃げ続けていたから、エドワードだって考えたのだろう。

 どうやったら、私が簡単に逃げられないのかを。

「それに、今は『品格』の試験中なのだから、ダンス中に騒げば、点が悪くなるよ」

 エドワードが耳元に囁いた通りなのだけど、往生際悪く逃げだそうとしたものの、ここに来る前から既に覚悟を決めていた私は、大きく息をついて言った。

「……私はもう、逃げないわ。エドワード。私に話って何なのかしら?」

 これまで逃げ続けていた事に挑むようにして、私はエドワードを見た。エドワードだって目を逸らさなかった。

 真っ直ぐにふたつの視線はぶつかり、そして、エドワードは話し出した。

「これは先に言っておくけど、確かにアイリーンから求婚された……けど、彼女と婚約はしないし、結婚もしない」

 エドワードの顔は、真剣だった。ここで彼が私に嘘を言う理由もない。

 だから、それは本当の事なのだと思う……思うけど。

「え……けど」

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