令嬢ランキング、一位になってみせます!
「私が神に試されることを恐れて、逃げてしまうって……思ったの?」

 確かに私は思ってもみない自体に驚きはするだろうけれど、エドワードに加護を与えたという神に認めてもらうために努力をしたはず……けど。

「……大人しい、本を読むのが好きで編みぐるみを作るのが趣味な女の子だよ。絶対に嫌がると思うよ。けど、さっさと僕のことを捨てて『令嬢ランキング』に参加を決める思い切りの良い女の子だからね。今は心配していない……大丈夫、だよね?」

 エドワードが不安そうにそう言ったので、私は黙ったままで頷いた。

「リゼル。良かった……君を失わずに済んで……本当に」

「……エドワード。その子がそうなの?」

 私はいきなり第三者の声が聞こえて、驚いた。声が聞こえた方向を向けば、アイリーン様だった。

 初めて間近で見た彼女は、本当に美しかった。聞きしに勝る美貌。これが、昨年の『令嬢ランキング』首位の貴族令嬢だった。

「……ああ。この子が俺の幼馴染みで、結婚予定の令嬢だよ。その上で今、取り込み中なんだけど……」

 エドワードが抗議するように言えば、アイリーン様は微笑んで肩を竦めた。

「ふふ。ごめんなさい。相手が誰も居ないなら、私の良さをわかってもらえるまで頑張るけれど、人の物に興味はないもの。時間の無駄だし、次に結婚したい相手を探すわ」

 アイリーン様はそう言い放つと、あっさり私たちに背を向けて会場へと入って行ってしまった。

 彼女の行動に呆気に取られた私はエドワードを見上げ、彼はいつものように優しく微笑んだ。

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