令嬢ランキング、一位になってみせます!
 まず、室内の空間の大きさに差があるし、ふんわりした座面の高級感は段違いだった。あまりの乗り心地の良さに、私は雲の上に居るような錯覚をしてしまった。

 ……いいえ。雲の上に居るようだと言えば、そうなのかもしれない。私はまだエドワードと想いが通じ合ったと、未だに信じられないのだから。

「リゼルが、僕の話を聞かないから……本当に、ややこしい事になったよ」

 彼から冗談交じりにだけどそう言われてしまい、何かを話そうとしていたエドワードを何度も避け続けていた自覚のある私は素直に謝ることにした。

「……ごめんなさい。けれど、お兄様もエドワードも、誤解を招くような言い方だったと思うわ」

 今思うと兄は私にいつまでも先延ばしにするエドワードを急かすように働きかけたかったのだと思うし、エドワードがあの時に口にしたアイリーン様評については、一般的なものだったという事は理解出来た。

 私とアイリーン様の比較の話は、もうあまり、考えないことにする。

 けれど、エドワードもお兄様も言わねばならない話を真っ先に教えてくれていたら、私だってこんなにも遠回りすることはなかった。

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