令嬢ランキング、一位になってみせます!
「お兄様がこれまでに、何も言わなかったことも今は理解出来ます。あれは、エドワードから言わねばならぬことだったのですね」

「そういうことだ。もうこれであの『令嬢ランキング』とやらに、出場することもあるまい。さっさと棄権届けを出してくるんだ」

 お兄様はやはりこれまでは仲違いをしているからと控えていただけで、私があの制度に出て居ることが気に入らなかったらしい。

「まあ、お兄様。私、今年はせっかく参加したのですもの。結果を出したいです。絶対に棄権などしませんわ」

「なんだと?」

「だって、そうすればグレイグ公爵夫人として、誰もに認められると思いますわ。あのエドワードに選ばれただけでは、きっと足りません。私には何かあると思わせなければ」

 私がそう言うと、お兄様はぽかんとした間抜けな表情になった。

「……リゼル。お前。変わったな……」

「まあ。そう思います?」

「ああ。あの時と、顔つきが全く違う。口から出て来る言葉も違う。なるほど、誰かから注目されて、人に見られるということは、こういう事なんだな……あの制度の、本当の意義がわかったよ。あれは、別に序列五位に入らずとも、意味のあるものだったんだ」

「……お兄様?」

 勝手に納得した兄は私を放って階段を上り、疲れていた私は彼の真意を聞く事をせずに自室へと戻った。


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