令嬢ランキング、一位になってみせます!
 テーブルの上にいくつかデザイン画を並べて、ためつすがめつ見てみても、どれも同じくらいに良く見えてしまう。

 それぞれに特徴があることは理解出来る。これは、上品さを一番に考えているとか……流行の形だけど、私にはどうかしらとか。

 そういう面でも評判の良いあのメゾン側は、私の希望に出来るだけ添うようにしてくれているのだろうなと思う。悩める余地を作ってくれていると言えるかも。

「どうしたんだ。リゼル」

 兄の声が聞こえて、私は振り向かずにデザイン画を見比べていた。

「ああ……お兄様。祝祭の日に着るドレスのデザインを悩んでいるのですわ。どれも良い気がして……わからなくて」

 最近、少々は気を使うようになったというだけで、服に拘りがなかった私はデザインを選んだりするという経験が少ない。

 メゾンでこれが良いだろうと薦められて、ただその場では選べずに何枚か持って帰って来ただけで、私にはどれが良いのかさっぱりわからないのだ。

「これが良いと思うよ。リゼル」

 デザイン画に目を戻していた私は、居るとは思って居なかった彼の声を聞いて驚いていた。

「……エドワード?」

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