令嬢ランキング、一位になってみせます!
 キャスティンは私に頼み事があると聞いて、もしかしたら、喧嘩しているのに何をと言わんばかりの嫌悪感のある表情になるかもしれないと恐れていた。

 けれど、彼女は本当に不思議そうになっただけだ。

 休日は慈善院での手伝いに行くことを好むような優しいキャスティンは、気分を害してしまった出来事があったとしても、許しをくれる余地がある人だった。

 ああ……良かった。そういう人だったわ。

「今度『令嬢ランキング』で、国民投票で争うのだけど……私は山車に乗って花と一緒に、編みぐるみを撒こうと思うの」

「編みぐるみを……? どういう事なの?」

 キャスティンは私からの協力の要請に、とても驚いたようだった。私だってエドワードからこの案を聞いた時に、驚いたから彼女の言いたいことはわかる。

「それで、私は可愛い編みぐるみを造ることに、これまでの人生を捧げてきたと言っても過言ではない……だから、編みぐるみを賄賂代わりに使おうと思うの」

「編みぐるみを賄賂に……? 確かにリゼルの作る編みぐるみはとっても可愛いけれど、それが賄賂になるのかしら」

 キャスティンはとても不思議そうだ。

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