令嬢ランキング、一位になってみせます!
「行こう。リゼル。君なら、きっと上位になれるよ。僕だって景品を出資した手前、勝ってもらわないとね」

 冗談めかしてそう言ったエドワードは、我が家の後援者だから出資することは同じことだし、この程度ならは良いだろうと景品だって、すべて用意してくれた。

「……うん。頑張る。せっかくだから、後悔ないようにしたい。自分でやると、決めたことだから」

 無言で頷き差し出してくれたエドワードの手を握って、私は扉を出た。

 ほんの少し前の私なら、絶対に参加しなかった。だって、人前に出るなんてやりたくないし、これまでに誰かと争うなんて考えたこともない。

 それは今思うと暴走だったかもしれないけれど、私は自分の意志で一歩前に踏み出した。

 あの時には、もう決して戻れないだろうけれど、別に後悔はなかった。

 ……戻らない。

 外の世界には嫌なこともあるけれど、楽しいことの方が多いって知ってしまったから。


◇◆◇


 私は三番目の山車に乗って、王都を練り歩いた。

 山車の中には季節の花々がこれでもかと乗せられていて、それと共に私は小さな編みぐるみを投げた。

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