令嬢ランキング、一位になってみせます!
 ソフィアは昨年のアイリーン様と同じような食事券を配ったらしい。莫大な出費になるけれど、財産を持ち身分の高い男性と結婚出来るなら安いものだというところかしら。

 『令嬢ランキング』はたとえ身分が低くても、自分の才覚で逆転出来るという制度だけれど、だからこそというか、貴族令嬢らしくただお上品であれば良いという訳でもない。

 あれを汚い手と言ってしまうならば、それはそうなのだろうけれど……上手く切り抜けられなかった私もきっと悪いのだ。

「……リゼル! よくやったな。やり遂げて、感動したよ」

「お兄様」

 朝から準備があって夜になりへとへとになって疲れた私が邸へと戻ると、兄スチュワートは眼鏡を外して泣いていたようだった。

「ほんの少し前まで、邸の中で編みぐるみを作って外出もせずに篭もっていたお前が、こんな風になるなんてな。誰も予想しなかったはずだ」

 兄の言う通り、ほんの少し前までの私はどうせエドワードと結婚するならば、別に礼儀作法もお洒落だって頑張らなくて良いだろうと思っていた。

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