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 あれは、ただの口約束。幼い頃の、夢の中での出来事のようなもの。

 儚い約束は、砕け散って消えてしまった。

「何の非もない私が、エドワードの婚約者に不要な妬みや誹りを受けるなんて、まっぴらごめんなの! もう二度と、私の前に現れないで!」

「まっ」

 私は扉を大きな音を立てて閉めて、中から鍵を閉めた。

 開けようとしてかガチャガチャと何度か音がして、名前を呼ばれながら扉だって何度か叩かれたけれど、私は逃げるように両手で耳を塞いで机の下で蹲った。

 ……聞きたくない。何も聞きたくない。

 私との約束なんてどうでも良くて、もう忘れてしまったという決定的な言葉なんて、絶対に聞きたくない。

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