令嬢ランキング、一位になってみせます!
 私の趣味ではないことは確かだけど、何もしなかったし希望しなかったという面では、過去の私が今の自分の外見を選んでいた。

 そんな自分が、好きだったかと聞かれたら……好きにはなれない。

 赤一色のドレスを着た彼女たちに、男性たちが近付いた。おそらく、彼女たちが求婚した相手なのだろうと思う。

 あら……エドワードは、何故か居ないようだ。アイリーン様だけが一人取り残されて、他の四人はダンスフロアで踊っている。

 エドワードは多忙だから、今夜の夜会には出られなかったのかもしれない。

 ……来年は私が赤いドレスを着ていたい。そして、エドワード以上の男性とここで踊るのよ。

「……リゼル。夜会の会場に居るなんて、珍しいわね」

「まあ。キャスティン! 久しぶりね。最近会えなかったから、寂しかったわ」

 背後から声を掛けられて、振り向いた私は驚いた。小柄なキャスティンは赤髪に黒い瞳を持つマクダウェル男爵令嬢で、私の数少ない趣味友達なのだ。

 私の場合、ただ作るのが楽しいので編みぐるみを大量に生産していたら、フォーセット男爵家に飾る場所がなくなってしまった。

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