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 レヴィンはその時にサラッと言い放ったけれど、なんだか凄い事を言われたような気がして、息が詰まりそうになった。

「……そういう訳では……ないですけど」

 レヴィンには危険なところを助けて貰ったし、目的地までの道案内だってしてくれている。優しい人だと思う行動ばかり。けど、顔を覆う仮面を被っているという大きなマイナス点ひとつで、通常ならば遠巻きにして話もしなかった。

 良くわからない罪悪感に目が泳いだ私のわかりやすい嘘に、レヴィンは楽しそうに笑った。

「俺に興味がない女の子は、別に嫌いではないよ。むしろ好きだな」

「変わってますね……」

 自分に興味のない異性が好きなんて、本当に変な人だった。仮面の下はなんとなく、美形なのかもしれない。普通なら女の子に好かれるような男性でないと出て来ない言葉だ。

「そう? 俺に言わせると、君だって十分に変わっているけどね。さあこちらが、目的地だ。どうぞ。お嬢様」

 私たち二人が話している間に、既に目的地の店前に辿り付いていたようだ。

 扉を開けるようにと促されたので、私は古い金属製の取っ手を回した。

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