令嬢ランキング、一位になってみせます!
 こういったデザインでと何着か注文している間に、ドレスに合わせた帽子と靴も用意してくれて、私はそのまま試着したドレスで帰ることになった。

「っリゼル!」

 新しいドレスに気分を良くして馬車に乗り込もうとしていた私は、聞き覚えのある低い声に名前を呼ばれて振り返った。

「……エドワード? どうして貴方がここに居るの?」

 エドワードはそれには答えずに、私が立ち止まった場所へと小走りでやって来た。

「リゼル……良かった。会えた。少しだけで良い。僕の話を聞いて欲しいんだ」

 サラリと揺れる癖のない黒髪は艶があり、やたらと整った顔に浮かべた表情は、これまでにあまり見たことがくらいに焦っていた。

 そんなエドワードを見ただけなのに、不覚にも、私はときめいてしまった。

 ううん……ここに多忙なエドワードが、ただ偶然に居るなんて信じられないわ。

 きっと、私がメゾンに来ると知っている者の……兄スチュワートが、情報源ね。

「私は貴方と話なんて、ないのだけど……」

 もしかして……謝罪しようとでも、言うのかしら。私に長年勘違いをさせたことを?

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