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「そうそう。どうも。兄上に求婚する予定のリゼル・フォーセット。俺は未来の義弟になる予定のレヴィン・ラドフォード。近い縁戚になるから、よろしくね」

 くすくすと楽しげに笑ったレヴィンを前に、間抜けな私は第二王子の名前が『レヴィン』だった事を、この時にやっと思い出したのだった。

「本当に、わかってなかったの? リゼルは敢えてわかってない振りをしてくれていたのかと思ったよ」

「……わかってなかったです。実は、褒められた事ではないんですが、私は殿下たちのお顔をまだ拝見したことがなくて……」

 面白そうな表情を浮かべたレヴィンは、俯いた私の顔を覗き込んだ。

「それは、何故? 夜会に来れば、俺たちの顔を見知っているはずだろう?」

 確かに夜会に来れば貴族なのだから、主君たる王族の顔を確認する機会はいくらでもあった。

「申し訳ありません……社交界デビューしてから、夜会にほとんど出て居なくて……」

「……兄上に求婚するんだろう? より出て来ない王太子は見たことがあるのに、俺はないんだ?」

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