妹を監禁するはずの悪役から、なぜか溺愛執着されています
エピローグ
 微笑む私にエディアルドが耳元でささやく。

「リゼットに贈り物を考えたんだ」
「なにかしら?」

 クローゼットに収まりきらないドレスに装飾品、靴や帽子に豪華な調度品。

 ありとあらゆる贈り物をもらっているのに、これ以上、なにを寄越すというの。そう、エディアルドは私を喜ばせようと毎日頭をひねらせている。もっと違うことに頭を使いなさいよと、言いたくなるぐらいだ。

「リゼットに俺の五大属性の精霊の加護を譲る」
「はっ!?」

 この発言には顎が外れるかと思うほど驚き、口をあんぐりと開けた。

「だってリゼットの持つ、光の精霊の加護と合わせたら、六属性で最強じゃないか。そうなればもう、誰もリゼット害することが、できなくなるだろう」

 エディアルドから五大属性を引き継ぐより、私の光の精霊の加護を渡した方が、手っ取り早いとは思わないのだろうか。

 あくまでも私に与えようとする姿勢は一貫している。

「いらないわよ。私を最強にしてどうするつもりなの」

 エディアルドはそれも最高じゃないかと、真顔で言うものだから、声を出して笑ってしまう。

「私は最強にならなくてもいいの。いざとなったらあなたが守ってくれるんでしょう?」

 エディアルドは嬉しそうに頬を染め、大きくうなずいた。

 妹を監禁する予定だった悪役は、もうここにはいない。

 いるのは私の愛するエディアルドだ。彼の道が逸れることは、もうないだろう。私が側にいて、決してそんなことはさせやしない。

 迷うことはないと、エディアルドと繋いだ手に力を込めた。
 この先になにが待っていようとも、共に手を取り、歩んでいく人生を選ぶわ。

 私はこれからも続く幸せな未来を想像して微笑んだ。

 ******

 fin *お読みいただきありがとうございました!* 
< 63 / 63 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

表紙を見る 表紙を閉じる
「どうせ、形式だけの結婚だ。だから俺に期待するな。あんたは好きに生きればいい」 北部に嫁いできたシャルロットは夫となるイザークに、初夜で冷たく拒絶されてしまう。 南部の富豪、セバスティア侯爵家シャルロットと北部のイザーク・カロン侯爵。 北部と南部を結ぶ要となるこの結婚は、すなわち王命。 王命の重さ、理解してらっしゃいますか? ――まあ、いいか。そっちがその気なら、好きにやらせていただきます! 領地改革始めましょう。南部から持ってきた食料を市井にふるまい、お金だってジャンジャン使って景気よく! 好き勝手に過ごしていると、なぜか近づいてくる旦那様。 好きにしろと言ったのはそっちでしょう? なのに今さら距離を詰めてくるのはどうして? この結婚の本当の目的を、彼はまだ知らない――。 ※ 他サイト様でも掲載してます。
表紙を見る 表紙を閉じる
2026/3/5 ベリーズファンタジー様で発売です。 『虐げられる日々にさようなら! どうせ死ぬなら好きに生きます!』 余命一年と診断されたリディアが自分の人生を取り戻し、幸せな未来をつかむ物語。 ※書籍化にあたり改稿をしており、Web版とは異なる部分があります※

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop