隣の席の悪魔【旧版】
また明日
駅前。
コンビニの灯り。
人の声。
信号待ち。
私は横目で、
空くんを見る。
見上げる高さが、
少し増えてる。
でも。
少し眠そうな顔とか。
目を細める癖とか。
……変わってない。
その時。
空くんが、
ぽつり。
「……星野」
「ん?」
「明日、
仕事何時まで」
え。
私は瞬きをする。
「……五時、
少し過ぎるくらい」
空くんは、
視線を前へ戻した。
そして。
「じゃあ、
そのくらい行く」
心臓が、
どくんと音を立てる。
「走るんだろ」
空くんは、
前を向いたままそう言った。
「うん」
小さい返事。
でも。
胸の奥は、
あの頃みたいにあったかかった。
◇
その時。
風が吹く。
私は思わず、
マフラーを押さえた。
すると。
空くんが、
ふっと笑う。
「……昔より、
ちょっと静かになった」
「えー?」
私は思わず吹き出した。
「何それ」
「ずっと一人で喋ってた」
「失礼な!!」
私はむっと頬を膨らませる。
その時。
空くんが、
少しだけ目を細めた。
「……やっぱ、
変わってない」
空くんは、
小さく笑った。
◇
改札前。
夜風。
人の流れ。
「明後日、
向こうに戻る」
え。
私は少し俯く。
「後期始まるし」
やっと会えたばかりなのに。
でも。
何年会ってなくても。
空くんは、
ちゃんと空くんだった。
その時。
空くんが、
一回だけ口を開きかける。
そして。
少し視線を逸らしたまま、
ぽつり。
「……また明日」
え。
私は顔を上げる。
胸の奥が、
ぎゅっとなる。
「うん」
小さく頷く。
今度は。
ちゃんと、
明日が来る。
そのことが。
なんか、
泣きそうなくらい嬉しかった。
コンビニの灯り。
人の声。
信号待ち。
私は横目で、
空くんを見る。
見上げる高さが、
少し増えてる。
でも。
少し眠そうな顔とか。
目を細める癖とか。
……変わってない。
その時。
空くんが、
ぽつり。
「……星野」
「ん?」
「明日、
仕事何時まで」
え。
私は瞬きをする。
「……五時、
少し過ぎるくらい」
空くんは、
視線を前へ戻した。
そして。
「じゃあ、
そのくらい行く」
心臓が、
どくんと音を立てる。
「走るんだろ」
空くんは、
前を向いたままそう言った。
「うん」
小さい返事。
でも。
胸の奥は、
あの頃みたいにあったかかった。
◇
その時。
風が吹く。
私は思わず、
マフラーを押さえた。
すると。
空くんが、
ふっと笑う。
「……昔より、
ちょっと静かになった」
「えー?」
私は思わず吹き出した。
「何それ」
「ずっと一人で喋ってた」
「失礼な!!」
私はむっと頬を膨らませる。
その時。
空くんが、
少しだけ目を細めた。
「……やっぱ、
変わってない」
空くんは、
小さく笑った。
◇
改札前。
夜風。
人の流れ。
「明後日、
向こうに戻る」
え。
私は少し俯く。
「後期始まるし」
やっと会えたばかりなのに。
でも。
何年会ってなくても。
空くんは、
ちゃんと空くんだった。
その時。
空くんが、
一回だけ口を開きかける。
そして。
少し視線を逸らしたまま、
ぽつり。
「……また明日」
え。
私は顔を上げる。
胸の奥が、
ぎゅっとなる。
「うん」
小さく頷く。
今度は。
ちゃんと、
明日が来る。
そのことが。
なんか、
泣きそうなくらい嬉しかった。